PS5の廉価モデルが必要な理由とは?ユーザー層が限られてしまう!

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プレイステーション5は、
発売当時からそれなりにゲーム機としては高額であったことや、
品薄が続いたことから、普及には苦戦していましたが、
ようやく、品薄も2023年はじめ頃に解消されました。

しかし、今度は値上げなどにより、
普及する層が、国内では特に限られてしまい、
それが原因での苦戦を強いられており、
PS5よりも数年先に発売されたswitchの週間売上も、
ほとんどの週で下回っている状態が続いています。

その上で通常は値下げした上で投入される”薄型”まで
値上げでの投入になってしまい、
さらに高額路線を進むハードになってしまっています。

が、このままでは国内でのPS5の普及状況が
大幅に改善する可能性は低く、苦しい状況が続くでしょう。

コントローラーを簡素化するなどして、
コストカットした”廉価モデル”は、PS5が今後、さらに普及するためには
”必須”の存在です。

実際にメーカーがどう考えるかどうかは別として、
廉価モデルは、ユーザー層を広げる意思があるのであれば
避けては通れない道です。

では、どうしてPS5の廉価モデルが必要なのか、
この点を見て行きましょう。

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ユーザー層が限られてしまう

プレイステーション5のように、高額なゲーム機本体は
どうしても、ユーザー層が限られてしまいます。

実際に、コアユーザーにはPS5もだいぶ行き渡りましたが、
そうではない一般層には、あまり行き渡っておらず、
”PS5は高すぎ”だとか”PS4で十分”だとか、
あるいは競合のニンテンドースイッチなどに流れる声は
多く聞かれます。

実際に、過去の事例を見てみると、
高額のハードが、国内のゲーム機市場でその世代のトップに
立つことは非常に少なく、
特に5万前後以上の価格のハードは、軒並み、その世代のトップには
立つことはできていないのが、事実です。

その一番大きな理由としては、高額になってしまうと
一般層が離れてしまい、どうしてもマニア向け・コアユーザー向けの
商品になってしまうことが、一番大きな理由と言えるでしょう。

もちろん、PS5はそれに見合うスペックもあり、良い商品ではあります。
しかし、”スペックが高くても、高いものは高い”というのが世間一般の
捉え方であり、
実際に過去にも”ゲーム機としては優れているけど、価格が高い”という
ハードはたくさん存在していましたが、大半が厳しい結果に終わっています。

PS5も現状では、持つユーザーが限られている傾向にあり、
ソフトの売上を見ると、コアユーザー向けソフトは売れる一方、
幅広い年齢層が遊ぶようなソフトの場合は、
未だにPS4版の売上が高かったり、switch版の方がはるかに売れていたりと、
コアユーザー以外の層への普及に苦戦している様子が伺えます。

もちろん、コア層中心のハードということで、
割り切ってメーカーが展開していくつもりならそれも一つの選択ですが
もしもそうでないのであれば、
スペックが高いから、円安だから、6万~7万!では一般層には
受け入れられませんので、そこで、廉価モデルが必要になるわけです。

廉価モデルがないのはPS5のみ

現在の現行機で廉価モデルがないのはPS5のみで、
デジタルエディションもありますが、これも約6万と、
全く廉価モデルとは言えない価格設定になってしまっています。

一方、switchは元々3万円台ですし、
現在は有機ELモデルもありますが、通常モデルも選べるほか、
TVで遊ばないのであればさらに安い「Lite」も存在しており、
一般層にも十分アピールできる価格です。

XBOXSeriesに関しては、
別の理由でライト層へのアピールは上手く行えていませんが
それはさておき「Series S」という廉価モデルを用意しており
値上げしたとは言え、これも3万円台で入手できるハードです。
(Xの方はコア向け価格になってしまってますが)

そのため、3万円台程度で入手できる廉価モデルがないのは
「PS5だけ」という状況です。

この状況は、他ハードに一般層が流れてしまう要因にもなるので、
ユーザー獲得を目指すのであれば、やはり、
”うちだけ廉価モデルはありませんよ”ではいけないのです。

デジタルエディションは確かに通常モデルより安いですが
6万円では廉価モデルとしての役割は果たせていません。

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一般層にもユーザーの多いシリーズは厳しい

こういう状況だと、当然、一般ユーザーはなかなかPS5には
集まりません。
当然、ライトユーザーにもPS5を買う人はいますが、
幅広く行き渡ることは、この価格ではできません。

すると、コアユーザー向けのソフトはともかく
”一般層”や、普段あまりゲームをやらないようなユーザーも
遊ぶような、比較的ライト向けのゲームだと
”売上に非常に大きく響く”ことになります。

例えば、洋ゲーと言われるようなコアユーザー比率が多いゲームの場合、
PS5でも売上はそれなりに記録できますし、
PS4版と同時発売されても、大分PS5版の売上が高い状態になってきました。

が、その一方で、ライト層も遊ぶようなシリーズだと
「PS5は高い」で終わってしまうために、
未だにPS4版の売上比率が高めだったり、
switch版の売上が圧倒していたりする状況が多く、
また、PS5版のみで発売すると、「FF16」のように
前作と比較して売上が大きく下がるような結果になってしまいます。
(DL比率が前作よりも上がっているとは言え、それだけでは
カバーしきれないぐらいに売上本数は落ちています)

そのため、PS5が廉価モデルを発売しないことは、
ソフトメーカーにとっては苦しい状態であり、
PS4版とPS5版の同時発売など、”縦マルチ”がなかなか終わらない原因の
一つになります。

例えばライト層向けの新作をPS5限定で出しても
「PS5ごと買おう!」とは、あの価格では、ライトユーザーの場合は
あまりならないですからね…。

クオリティを望むユーザーばかりではない

PS5の廉価モデルを出せば、当然ある程度
削るべきところは削る必要が出てきます。
4Kへの非対応や、コントローラーの簡素化、PS4との互換の廃止など、
様々なことを行うことになるでしょう。

ネット上では「PS5ユーザーはクオリティ重視だから廉価モデルを
出しても売れない」という意見もありますが
それは間違いであり、
それはあくまでも”今、PS5を持っているユーザー”の一部、
コアユーザーを中心とした意見です。

世の中にはスペックが落ちてでも安い方がいい人もいますし、
そもそもスペックなど(ある程度あれば)気にしない人も大勢存在していて、
switchのヒットや、XBOXSeries「X」と「S」の普及割合などを見れば
それは分かることです。

むしろ、PS5ユーザーが本当に全員”クオリティ重視”なのであれば
それは、PS5が「特定の層」しかユーザーを獲得できていないことになり
それこそ大問題です。
そこまで高いクオリティを望まない人は世の中にたくさんいますし、
そういった人たちからすればいくらハイスペックでも
「6万~7万」では、その時点で「は?」となってしまい、
購入候補からも外れ、そもそも興味も持たれなくなってしまいます。

今後のためにも、PS5は廉価モデルを用意するべきであると、強く感じます。

スペックを望むユーザーは従来モデルを買えばいいだけですし、
そうでないユーザーにも選択肢を提供することは、
今後の普及のためにも、(普及させる気があるのであれば)大事なことになるでしょう。

まとめ

コントローラーを有線にして、振動なども全て廃止して
コストカットしたり、4K非対応、PS4互換廃止、容量の削減、
レイトレーシング等の機能のカットなど、
廉価モデルを出すためのコストカットはいくらでもできるはずです。

このまま、コア路線を突っ走るのも一つの選択ですが、
もしもPS5が”幅広いユーザーに遊んでもらいたい”のであれば
廉価モデルは必要不可欠ですし、
このまま高額路線を進むことは
ゲーム業界にとっても悪影響(ライト層のゲーム離れを起こす)に
なりかねないので、廉価モデルは必要なものであると考えます。
(XBOXや任天堂ハードまでこの流れに乗ってしまったら
確実にゲーム業界は衰退します。
コアユーザーも、一般層から、ゲームにはまる人がいて
始めて増えて行くものですからね)

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