PlayStation VR2はPS5の普及に貢献するの?本体売上への影響は?

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2023年2月に発売される「PlayStation VR2」。

VRユーザーやコアユーザーを中心に注目を
集めていますが、
VR2が発売後、プレイステーション5本体には
どのような影響を与えるのでしょうか?

VR2が発売された後に
PS5本体の売上が伸びたりすることはあるのかどうか、
実際の販売店店員経験をもとに予測していきます。

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本体に与える影響は”限定的”

まず、PlayStation VR2が発売されたからと言って
それでプレイステーション5本体の売上が
大幅に増えるのか?と言われれば答えは「No」です。

普及の速度はそれほど変わらないでしょう。
それには色々な理由がありますので、詳しくは後述していきますが、
VR2が発売されたからと言って、プレイステーション5の状況が
大きく変わることはない、ということです。

PS5本体への影響の高さで言えば
「ファイナルファンタジー16」の発売の方が影響度は
高いでしょう。

VR2でも、マイナスになることはなく
プラスにはなりますが
大きくPS5本体をけん引する力はないと考えられます。

VR2を買うユーザーは限られた層が中心

まず、PlayStation VR2を買うユーザーは
”かなり限られた層”が中心になります。
どちらかと言うと、コアユーザーが中心で、
ライトユーザーやファミリー層などのユーザーは
基本的にあまり、”そこまで周辺機器にお金を掛けたり”は
しないでしょう。

コアユーザーであればあるほど、現時点で”既に”
プレイステーション5を持っているユーザーは多いと考えられ、
”まだPS5は様子見”のユーザーや
”PS5に今のところ興味がない”ユーザー…
つまり”これからアピールすることで普及を加速させることができるユーザー”には
PlayStation VR2はあまりマッチングしないため、
”まだPS5を持っていないユーザー”へのアピールには
あまりならないでしょう。

”既にPS5を持っている人”あるいは
”元々PS5を欲しがっていた人”が、買う…
と、いうケースが多いと考えられます。

そのため、VR2がどんなに売れても、
PS5本体の売上にはあまり影響はないでしょう。

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VR2自体も抽選からスタート

PlayStation VR2自体が”いつでも買える”状況なのであれば
確かに”ある程度本体の普及にも貢献した”(それでも微弱だとは思いますが)とは
思いますが、案の定、いつも通りの抽選販売なので
いつでも買える状況からのスタートとはなりません。

そのため、”PS5本体を既に持っている人”などが
VR2ユーザーの中心になると考えられ、
新規PS5ユーザーの獲得、という点では大きな効果は出さないものと
思われます。

価格に高いハードルがある

PlayStation VR2の定価は
74980円(税込み)と、非常に恐ろしく高い価格設定で、
ゲーム機本体を超える価格です。

そのため、”一般層に普及するのは無理がある”と言うのが現実で、
このことから、PS5本体普及に貢献する可能性は
”ほぼない”です。

例えば”VR2!すごい!”と思って本体を持っていないユーザーが
買おうとすると
PS5本体(通常モデルだと約6万)と、VR2(約7万5000)を買うことになり、
その出費は本体とVRだけでも13万を超えます。

そのようなお金をポンポンと出せる人は
なかなかいないでしょうし、
コアユーザー以外は”高すぎる”と思う価格設定であるのは事実です。

このようなことからも、VR2を購入するユーザーは
既存ユーザーか、余程のコアユーザー、ということになるでしょう。

…実際のところ、
VR機器としては”別に高くない”のですが
ゲームの周辺機器として考えると”異常に高い”ので、
(実際、発表時にも意見は二分していました)
価格を見ただけで「何だこれは!」となってしまう人も多いと思いますし
ライトユーザーであればあるほど、
”これはあり得ない…高すぎ”と感じる人は多いでしょう。

VR1も本体自体の普及にはあまり効果はなかった

過去の事例を見てみると、
プレイステーションVR1(PS4の時)の発売時・発売後も
プレイステーション4本体の状況に大きな変化があったか?と
言われると、あまり変化はなく”本体の普及には影響はない”という
状態でした。
寧ろ、半年後にニンテンドースイッチが登場して以降、
それまで現行の据置機ではトップだったPS4も抜かれる結果に
なっていますから、スイッチが好調だったとは言え、
本体を押し上げるような力はVRにはなかったことになります。
(VR発売の2016年はWiiU、XBOXONE、PS4の時代で、
PS4が据置の中では一番普及、好調な状態でした)

VR2になっていきなりそれが変わるとは思えませんし、
状況はVR1発売時のPS4本体よりも今のところは良い傾向とは
言えないので、今回も、あまり普及に効果はないと考えられます。

海外はまた事情も異なって来るとは思いますが
少なくとも日本国内では「PS5ユーザーのごく一部のユーザーが楽しむ」
周辺機器という位置づけになると考えられます。

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「別の理由」でPS5本体の売上が好転する可能性も

2022年末頃から、PS5の生産状況が改善し、
2年以上続いた異様な品薄はようやく終わりを迎えようとしています。

そのため、売上も2022年末頃から上昇傾向にあり、
VR2が出る2023年2月にも”その影響”による売上UPは
生産状況によってはあるかもしれません。

例えばVR2を発売する週にPS5の出荷台数が増えれば
今の時点では出荷されただけ売上もある程度伸びると思うので
「VR2が出たから」ではなく「PS5の出荷が多かったから」という理由で
同時期に売上が好転する可能性は十分にあります。

ただ、これは「VR2が出たことによって」伸びる売上は
非常に限定的で、別の要因によるもの、ということになります。

VR2自体も、もちろんある程度売れると思いますが
それがPS5本体をけん引するのか、と言われると
そういうことは残念ながらあまりないと思います。

最初にも書いた通り、
「FF16」の方がPS5を引っ張る力に関しては”強い”と思われます。

ゲーム機はやはりハード自体よりも”ソフト”が
何よりも普及のカギを握りますからね。
実際に過去のハードもハード自体のスペックや周辺機器が
優れていても、トップに立てなかったハードはたくさんあるので、
VR2自体はあくまでも「VRユーザー向け」の商品であり、
本体自体の普及を促進するものではありません。

コアユーザー以外への層のアピールが重要

PS5の弱点として
今現在は”コアユーザーの方しか見ていない”傾向に
あることです。

メーカーさん自体がどのように考えているかは不明ですが、
今の展開方法では”コアユーザー”中心の市場しか作ることが出来ず、
PS2やPS3の頃のような”幅広いユーザーに愛されるゲーム機”に
なることは困難です。

VR2やデュアルセンスエッジなどの展開を見てもやはり
コアユーザーしか見えていない印象を受けます。

もちろん、コア向けの展開はPSシリーズの強みですから
それは維持するとしても、
もう少しライト向けのアピールもしないと
”幅広い世代に浸透する”のはなかなか難しいとは思いますね。

やはり”薄型の発売”及び”値下げ”が、
まずそのための第1歩になるでしょう。

まとめ

プレイステーションVR2自体は
プレイステーション5の普及自体には
さほど影響は出ず、
普及を後押しするタイプの周辺機器ではありません。

あくまでも、コアユーザー層に一定の人気を得る
周辺機器どまり…
というのが現実的なところであると思います。

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