少子化対策のために増税は難しい?考えられるリスクとは?

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既存の対策の他に
新たな少子化対策をするとなると、
やはり”お金”も掛かってきます。

お金を掛けずにできることも
”全くない”ということではありませんが
やはり、現実的にはそれなりの対策をしようとすれば
費用は掛かりますし、
費用をかけない対策をしても、ほとんど効果は
出ないでしょう。
(もっと言えば費用をいくら掛けようとも、
少子化が改善される保証もない、というのが
少子化対策の難しいところです)

しかし、かと言って、”少子化対策のために増税します”というのも
なかなか難しいところがあり、
それに伴う”リスク”も生じるのが現実です。

人間はそんなに理想論の世界で生きるような
綺麗な生き物ではありません。

少子化対策のために増税すれば
当然不平不満は生まれるわけですし
最悪の場合はその不満が爆発するようなことも
考えられるわけです。

そういったリスクの面のお話、
ではどうすれば良いのか、という点についても
考えていきたいと思います。

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少子化対策のためでも、増税にはリスクがある

少子化対策、というものは確かに
この先”遠い未来”のことを見据えるのであれば
必要なことでしょうし、
”少子化対策”を捨てるのであれば、
ロボットの活用など、”人口が減ることを見据えた社会づくり”を
急いで行っていく必要があります。

そういう道を選ばないのであれば
今のペースで少子化が進めば、いずか社会は崩壊することになるため、
少子化対策は必要なものとなります。

が…、だからと言って”少子化対策は未来のために必要なので
増税します”ということはなかなか世の中には
受け入れられることではなく、
大きなリスクも生じる可能性もあります。

どのようなことが起きる可能性があるのか、
その点をそれぞれ見ていきましょう。

不平不満が生まれる可能性が高い

”少子化対策”における恩恵を受けられる人は
基本的には”結婚して子供を持つ人たち”に
限ります。

そのため、少子化対策で増税されてしまうと、
結婚しない人・子供を持たない人は
”何らかの形で負担が増えるだけ”で
自分には何のリターンもない、という状況に陥ります。

そうなってくると”確実に不平不満”は生まれますし、
少子化対策が大きなものになればなるほど
さらにその不満は膨れ上がります。

”未来の子供たちのため”と言われても、
生涯独身で過ごすような人からしてみれば
”自分がいなくなった世界のことなど、どうでもいい”という
考えの人も多く(この考えが悪い、ということではありません
考え方は個人の自由です)、そういう人たちからしてみれば
”未来のため?そんなの関係ないし”ということになり
さらに不平不満は高まります。

独身のままでいる場合、将来的には誰かの子供の世話になるんだ!という
意見も見かけますが
そんなことを言われてもやはり”現役時代”とも言えるような年齢に
負担が増えることを”はいそうですか”と言える人は
そこまでは多くないでしょう。

そういった理由から少子化対策を強めれば強めるほど
”増税する場合”不平不満はかなり大きく膨れ上がる”リスク”が
生じます。

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何も考えずに増税すると生活できない人が増える

いくら少子化対策のためとは言え、
個人が出せるお金には限度があります。

少子化対策のために増税するよ!と言われたからと言って
収入が増えるわけではありませんよね。

そのため、何の考えもなしに
増税してしまうと、生活できなくなってしまう人が
増えてしまいます。

例えば、所得の低い人には負担をお願いしないような
増税であれば、そういったことも少しは防げますが、
消費税のような所得に関係なく負担させるようなものを
増税してしまうと、生活がさらに苦しくなる人が
増えてしまうことは避けられません。

特に今現在(2023年時点)では物価の上昇などで
既に生活には非常に大きな負担となっている家庭も
あるでしょうから、
(※例えばいつも買う食品Aだけが上がるだけならともかく
 全体が上がってしまうと1個1個の負担増は少なくても
 積み重なって耐えられなくなる家庭は多いでしょう)
タイミング的には今、さらに負担をお願いしてしまうことは
非常に悪手であるとも言えます。

ロボットなど、”少子化がさらに進む前提での対策に切り替えない”
方向で進むなら確かにもう少子化対策は手遅れレベルの状態で
時間はないのですが
”今、急にやる気を出されても困る”という人は多いのも現実でしょう。

もちろん、今後、物価上昇などが終わったタイミング
(この記事を何年後かに読んでいる場合、終わっているかもしれません)でも、
何も考えずに増税すれば生活が破綻する人は出て来ますから
何事にも限度、というものがあるのは事実です。

今の人々の生活が崩壊してしまったら
少子化対策をしようと、未来へつなぐ人がいなくなってしまいますからね。

子育て世代への風当たりが強くなる可能性

少子化対策のために増税することにより、
”その恩恵を受けることができない人たち”から、
子育て世代は強い怒りを買うことになるでしょう。

もちろん、全員ではありませんが”一部”は確実に
子育て世代へ怒りや八つ当たりのような感情を抱くはずです。

そうなってくると、例えば職場でもそういう人がいれば
嫌がらせを受けたり、日常生活の中でも
外で嫌がらせをされたり、すぐにきつく叱られたり、
そう言う出来事は”確実に増える”と思います。

そもそもの話、現在は生涯独身の人が増えており、
今後も増えることが予測されています。
仮に何らかの対策を取ったとしても
”結婚を強制することは絶対にできない”ため、
生涯独身の人間はこの先もさらに増えていくでしょう。

そうなると、少子化対策で恩恵を得られない人が増え、
場合によってはその方が”多数派”になる可能性も0ではないため
子育て世帯への風当たりは相当強まることが予想されます。

「少子化対策が強まれば強まるほど」
「生涯未婚率が上がれば上がるほど」
子育て世帯への風当たりは、さらに、さらに強くなっていくと思います。

そうなればやがて子育てする側も
”こんな思いをしてまで…”となってしまい、
逆効果になるリスクも考えられるため、このあたりは
慎重に判断していく必要があります。

バランスを考えないと崩壊を招く

少子化対策のためとは言え、バランスを考えないと
結果的に逆効果となり、崩壊を招く可能性もあります。

例えば税負担を増やしすぎて生活が破綻する人が増えれば
もはや子供が増えることは無くなるでしょうし、
治安の悪化や、子育て世帯に対する怒りから、
最悪の場合は事件などが
起きるリスクなども考えられます。

そういったことを引き起こさないためにも
”やりすぎ”は控えなくてはいけません。

が、かといって何もしなければ少子化によりそのうち
自然と崩壊するのも目に見えていますから
”バランス”を保つことは非常に大切です。

ただ、現実的に”少子化対策”はもう非常に厳しいところにまで来ており、
今から”結婚する人が増えて子供も増えました!”というのは
現実的に”かなり難しい”と考えられます。

極端な話、子育て世帯に支援しても、
生涯未婚の人がこの先も増え続ければ
結局、子供はどんどん減っていくでしょうからね。

また、結婚支援などをしたとしても、結婚はAIとするわけでもなければ
個人の努力ではどうにもならないこともありますし、
そもそもしたくない人もいるため、爆発的に婚姻数が増えるとも考えられにくく
やはり、現実は厳しいのではないでしょうか。

まとめ

どんなに費用をかけても、少子化対策でできることは
”少子化を遅らせること”のみだと思われます。

流石に”結婚する・しない”の部分にまで
行政が口出しすることはできませんし、
かと言って、独身税のような都市伝説的な税を実際に導入することは
↑のようなことが起こるために不可能でしょう。

そうなってくると、やはりいずれは
”人口が減ることを想定して”AIやロボットなどを上手く利用したり、
そういった”人が減ることを受け入れた対策”に転換するべき
タイミングがいつかはやってくるのだと思います。

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