ニンテンドースイッチ2は、
発売後、順調に売上は推移していますが、
懸念されるのは”初期需要”がいったん満たされたあと、
(抽選販売などが終わったあと)
どのぐらい売上を維持できるのか、というところです。
記事執筆時点ではまだ品薄が続いており、
”早く欲しい”ユーザーが在庫が入ればすぐに買う状態が
繰り返されていますが、
いつかはこの動きは止まり、”どこでも買える”ような状態に
なっていきます。
が、Switch2は任天堂自身も決算発表の場で
以前答えていた通り、価格がこれまでよりも高額であるため
勢いを持続することは難しいことが予想されます。
また、積極的に次世代機などを買わないライトユーザーを
引き付けるのは、Switch2の特徴上、なかなか難しい状態に
なっているのも事実で、
この点もこの先の普及における大きな懸念点となります。
では、Switch2のライト層への普及が難しいのは何故か。
この点について考えていきます。
価格が高い
まず、ライトユーザーを引き付けるのが難しい最大の理由としては
「高い」ということです。
Switch2の価格は約5万円の価格設定となっており、
確かに競合機のプレイステーション5やXBOXSeriesと比べれば
安価ではありますが、
家庭用ゲーム機としては非常に高額な部類に入るハードで、
任天堂ハードのの中でも最も高額なハードとなっています。
加えて、通常モデル同士で比較すると、ニンテンドースイッチと比べると
1万5000円以上価格が上がってしまっており、
ゲームに積極的ではないライトユーザー層にとっては
”かなり痛い価格設定”であることは紛れもない事実です。
ゲームを良く遊ぶ人や、こういった機械類に強い人などからすれば
5万円は全然大丈夫!という人も多いと思いますし、
むしろ安いと感じる人もいると思いますが、
あまりゲームを普段遊ばない人たちからすれば
5万は”高すぎる”と感じるのも無理もない価格設定です。
この”5万円”と言う価格は現在でこそ
発売後すぐに欲しいユーザーの手に行き渡っていないため、
売上には影響は見えませんが、
一度”積極的にSwitch2を買いたいユーザーの手に行き渡ったあと”は
大きく響いて来る部分になるでしょう。
最初に飛びつかなかった”購入意欲がそこまで高くないユーザーたち”にとっては
5万という価格設定は購入を躊躇させるには十分すぎる価格と言えます。
グラフィックなどを魅力に感じにくい
ライトユーザーは、コアユーザーと比べて
”そこまで画質に大きなこだわり”は、ありません。
実際にゲーム店で勤務していた際に、
この傾向は大きく出ているのを、お客さんとの会話から
強く感じましたし、実際にグラフィックへのこだわりが
コアユーザーと比べれば薄いでしょう。
しかし、Switch2の大きな魅力は、
グラフィックやフレームレート、ロードなど
性能面のパワーアップが中心であるために
そういった面にあまり強いこだわりがない・魅力を感じにくい人が
コアユーザーと比べて多いライトユーザーには
魅力が伝わりにくいです。
ゲームキューブ⇒Wiiのように大きくハードの特徴が変わったり、
WiiU⇒Switch1のように目に見える変化があればともかく、
正直なところ、ゲームによってはあまり静止画を見ただけでは
ライト層には特に響きにくい感じのゲームもありますので、
(例えばゼルダ無双でもカービィのエアライダーでも、ぽこあポケモンでも、
Switch2専用のタイトルでも静止画を見るだけだと
Switchと変わらなくない?と思ってしまうのは仕方のないことです)
”あまり変わらない気がするものに5万”となると余計に
ハードルが高まってしまうのは事実です。

グラフィック、フレームレート、ロード時間などで魅力を打ち出すのは、
任天堂ハードとしては少々苦しいところであるのも事実で、
これまで”主な変化がスペック面”だった任天堂ハードは
比較的売上が振るわなかったもの(N64、ゲームキューブ、WiiUなど)が
多いです。
(スーパーファミコンのような例外もありますが)
マウス操作もそこまで伝わりにくい
Switch2にはマウス操作という魅力もありますが、
これもライト層に魅力として伝わるかと言うと、
やはり厳しいところであるかと思います。
ライト層からすると、
Switch2では
”少し綺麗になっただけのものに5万!?”となってしまう可能性も高く、
「何で買い替えなきゃいけないの?」
「Switch1でいいじゃん」という風に考えるようなユーザーも
現実的には多いかと思います。
任天堂ハードはプレイステーションやXBOXと比べると、
ライトユーザーの比率も多いので、
少し主要ユーザー層に対して今回のSwitch2は
アピールしにくい部分があることは否めません。
ライト層に分かりにくい部分が多い
任天堂ハードはライトユーザーが多いので、
とにかく”分かりやすくすること”が大事です。
ゲーム販売店に勤務していた際も、
”自分たちにとっては当たり前”のことが
一般層には当たり前ではない、ということを
何度も学ぶような機会があり、
”想像以上に分からない”のが、ライト層です。
(それが悪い、ということではなくむしろそのぐらいの方が
普通なのでしょう)
しかしSwitch2はある意味で任天堂らしからぬ
”分かりにくい”部分が多くなってしまっているのも事実で、
”キーカード”だったり、”Switch2エディション”だったり、
”バーチャルゲームカード”だったり、
ライト層にとっては特に、かなり複雑に感じるであろう
要素を次々と導入してしまっています。
ここも、ライト層への普及を妨げる一因にはなると思いますし、
例えばSwitch2エディションまわりは
アップグレードできるソフトとできないソフトが
混ざっていたり(2エディションとしてSwitch2版が出ているソフトは
アップグレードできるものの、2エディションという名ではなく、
純粋な2ソフトとしてSwitch2版が発売されているソフトは
アップグレードできない)など、
ライト層では確実にトラブルが起きそうな感じになってしまっています。
むしろ、この辺りの部分は
PS4・PS5の方が分かりやすくなっているなど、
少し主要ユーザー層を向いていない展開は気にかかるところで
あるのは事実です。
Switch1が想像以上に根強い
Switch2発売時点でもSwitch1の勢いは強く、
特に、そこまでこだわりのないユーザーからすれば、
Switch1でも画質なども十分であり、Switch2が高額であるために
移行の理由があまりありません。
この点もライト層の移行を妨げる点になるでしょう。
また、Switch2には現在、携帯モード専用のLiteが存在しておらず、
ライト層はこの「Lite」を好むユーザーも多いので
Switch2にもLiteモデルを早いところ発売する、というのも
ライトユーザーの意向を促していく上では重要な要素に
なるのではないかと考えられます。
まとめ
Switch2はSwitch1と比べても価格が非常に高額であること、
Switch2の魅力がライト層には伝わりにくいこと、
Switch1が未だに人気であること、
Switch2の展開などが分かりにくい部分もあることなどから、
ライトユーザーの移行にはかなり苦戦することになるかと思います。
ただ、いきなりSwitch2専用ソフトばかりにして誘導しようとしても
「じゃあゲーム自体もういいや」と、ライトユーザーはなってしまう
リスクもあるので、ゆっくりと移行していくしか方法はありません。
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