ゲーム業界の裏側 メーカーとお店 新品ゲーム入荷は困難!?

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店員Kです!

今回は長年、ゲーム店に勤務していた店員Kが
”ゲーム業界の裏側”をお送りしていきますよ。

今、私は独立して自営業でお店をやっているのですが、
新品のゲームソフトは置いていません(と、いうより置けません)
理由は、、入荷できないからです。。

と、いうことで今回は
店員Kが知るゲーム業界の裏側を書いていきます!

勿論、これが裏側の全てではないと思いますが。。

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新品ゲームの入荷

まず、新品のゲームソフトについて。
新品ゲームソフトは皆、軽々しく入荷しているように
思えますが、実はかなり取扱いすること自体が難しくなっています。

新規の取引は困難!

今の時代に新規で新品ゲームソフトの仕入れをするのはかなり困難です。
何故なら、大量に発注しないと問屋から相手にすらしてもらえないからです。

人気のモンハンだけ入荷しよう、
○○を少しだけ入荷しよう、、
そう言ったことはできません。

1次問屋などは、それこそ数千本単位で発注しないと取引
してくれないのです。

現金問屋、と呼ばれる問屋から購入することもできるのですが、
こちらは掛け率(仕入れ価格)が高めです。

ここからの仕入れでは、ほとんど利益になりませんし、
1本でも売れ残ったらアウトです。

なので、新規開業の店舗などでは、新品ソフトの入荷は
基本的には不可能な現状が出来上がっています。

それでいて、ゲーム屋はどんどん潰れていっているので、
業界が衰退していくのは当然のことと言えるでしょう。。

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嫌味を言われる…

プレイステーション4で発売された某大作RPGゲーム。

私は、その当時、前の勤務先(全国に数十店舗ある某ゲーム店)
の店長をしていました。

しかしながら、当初より予約が伸びない為、
受注締切日に本社は控えめな発注数で発注しました
(もちろん、それでも数千単位の発注です)

しかしながら、メーカーの担当者は
「そんなに少ないのはお宅だけですよ。」と。

まぁ、遠回しに他はもっと発注しているから、
お前らも増やせ、、そういうことなのでしょう。

しかしながら”他のところ”と同じように
発注すれば、メーカーの希望を叶えることが
出来たとしても、在庫が残り、
結果的に赤字になります

メーカーにとっては良いかもしれませんが
小売業には、そんな余裕はありません。

私は本部の人間ではなく、店舗の店長だったので、
直接、メーカーとの発注やり取りなどはしていません。

しかし発注担当の本部は↑のように、言っていました。

どのようなニュアンスであったかは分りませんが、
まぁ、、圧力の一種ではあるでしょうね。

嫌味その2

あるとき、某メーカーさんから、ソフトをもう少し発注してほしいという
お話が・・・

そして、
「○○さんとは昔からの付き合いだから、この規模で取引をしているけど、
 もし○○さんが、新規の取引先だったら、取引してませんよ」
と言う嫌味が・・・。

この規模、と言っても結構な量、発注はしていたみたいなのですけどね。。

と、いうよりあの規模でも嫌味を言われるという事は、
やはり新品ゲーム取扱いへの参入はかなり難しいでしょうね。

人気タイトルの入荷が減らされる?

某メーカーのソフト。
○○は売れなさそうだから、発注数を抑えよう、
そう考えるとします。

しかし、これができないのです。
何故か?
それは、「売れなさそうな○○」の発注数を減らすと、
「今度出る売れる大作ソフト」の入荷数も合わせて
減らされるからです。

つまり、○○をたくさん入荷したかったら、
○○もたくさん発注しろ!、そういうことです。

そんなことあるのか?と思ってしまうかもしれませんが、
実際にあるのです。
メーカーさんによってこの傾向が”強い”ところもあります。

どこのメーカーにこの傾向が強いか…
それはここでは言いません。
皆様のご想像にお任せします。

裏側いろいろ

新品ゲームソフト以外にも色々な裏側はあります。
ここからは、店員Kが実際に経験した&聞いた
お店とゲームメーカーの間柄にまつわる裏話を
お話していきますね。

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小規模店舗の扱いはぞんざい

メーカーの小規模な店舗に対する扱いはぞんざいです。

私が店長をしていた店舗は、グループ内でも最も小さい店舗でした。
小さいと、当然新作ソフトの入荷数も他の店舗に比べれば
少ないですし、新作の入荷数が少ないと言う事は、
メーカーからの扱いもぞんざいになっていくわけです。

販促物来ない!

とある大手メーカーは、販売店に独自の”ランク付け”をしています。

ランク付けの基準は分かりませんが、
恐らく新作の入荷数や販売実績に基づいて決定されているモノと
思われます。

そして、私の店舗は小規模なので、当然
”最下層”のランクでした。
底辺です。ド底辺(笑)

なので、そのメーカーからは
”超”がつくほどの大作タイトルでも、ポスター1枚しか
販促物が送られてこなかったり…。

ポスター1枚ではモニター展開も、店頭での予約展開もできません!

なので、結局、自分たちで告知用のPOPなどを作る羽目になるのです。

これが、小規模店舗に対するメーカーの仕打ちですね。

営業は突然来なくなる

ゲームメーカーの営業さんが時々、お店にいらしてくれます。
自社のゲームのPRや、販促物をくれたりと、
情報交換もできるので、なかなか良い機会です。

しかしこれも小規模店舗にはなかなか来てくれません。
まぁ、当たり前と言えば当たり前ですが。。

それどころか、コーナー展開をしておきながら、
「来月来ます~」と言って、そのままコーナーをほったらかしにして
2度と来なかった某大手ゲームメーカーもあるぐらいです(笑

そのコーナーは申し訳ないですが、勝手に解体させて頂きました。

あまり値段を下げすぎると…

新作ソフトの値段を下げすぎると
メーカーから”クレーム”が入ることがあります。

某メーカーの某ソフト。
明らかに売れそうにないのに、大量に入ってきました。

それを本社指示で安売りしたところ、
メーカーからクレームが。

メーカーが会社本部の人間と話し合い、
それで解決したようです。

この際、本部側は
「本部指示ではなく、○○店が独自の判断でやった」ということにし、
その際に
「ゲーム業界は古い体質の業界で、
 たとえ本部の指示であったとしても、
 「○○店の独断」というこちらからの回答を待っている」という
謎の説明をしていました。

つまり、、まぁ、、汚いやり取りがあるということですね。

フライング販売について

通称フラゲ販売。
これに対してメーカーは厳しく取り締まりをしています。
当然と言えば、当然ですね。

発売日前日に、コーナー調整という名目でお店を訪れたり、
タレコミがあったとして、店に「前売りしていないか?」と
確認したり、そういうことも結構あります。

もし、前売りしているお店があった場合、お店に課せられる
ペナルティは、

・新作ソフト入荷数の制限
・新作ソフト到着日を1日遅れに(通常は前日→当日)
・場合によってはグループ全体に上記を適用する

そんな感じで用意されています。
なので、どこもフライング販売はしないわけです。

小売店が目障り?

ゲーム店に勤務していると、
小売店が目障りなんだろうなぁ・・・と感じることもしばしば。

メーカーはいつでも
「新作の入荷数を減らすぞ!」という脅しができるので強気です。

と、いうより、ゲーム店に対してはどこも結構強気です。
携帯買取をしていた関係でやり取りしていた某社も
強気でしたし、
見下すような態度で本社とやり取りしていたように感じました。

ゲームメーカーにとってみても、
ダウンロード販売や自社直販の方が当然利益が出るでしょうから、
中古ソフトも販売しているような小売りのお店が目障りで目障りで
仕方がないのでしょう。

勿論、そうは思っていない可能性もありますが、
数々の業者とやり取りしていた感じ、
そう感じました。。

まとめ

ゲーム業界は、閉鎖的な業界だと感じました。

小売業に対してゲームメーカー側の立場が圧倒的に強く、
お店側は、大作の入荷数を減らされでもしたら死活問題です。

だからこそ、メーカー側の意向に逆らえない。。

そういうパワーバランスにゲーム業界はなっているのです。

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