ホグワーツレガシーのswitch版が半年以上後でも売れた理由は…?

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「ホグワーツレガシー」は、
2023年2月にPS5とXBOXSeries、PC向けに
発売されたタイトルで、
その後、2023年5月にPS4とXBOXONE版が、2023年11月にニンテンドースイッチ版が
それぞれ発売されました。

通常、このような発売形式だと
”後から発売されるほう”の売上がどうしても落ちがちで、
特に、半年以上も後となると”ほとんど売れない”ことも多いです。
(後から要素が追加されたバージョンが出るならまだしも
 ホグワーツレガシーの場合はそういうわけではないですからね)

しかし、それでもニンテンドースイッチ版は
それなりの売上を記録しており、最初に発売されたPS5版には
及びませんでしたが、その後に発売されたPS4版を上回る売上を
記録していました。

では、何故スイッチ版は半年以上も遅れたのに
売れたのでしょうか。
それを見ていきましょう。

各ハード版の初週売上は?

日本国内におけるホグワーツレガシーの初週売上は
下記の通りになっています。(発売順)

PS5版…67196本
PS4版…31918本
switch版…47717本

XBOX版に関してはパッケージ版が存在しないため
売上は不明です。

通常、発売が遅れれば遅れるほど
(※後から出るものがバージョンアップ版の場合はまた別の話ですが)
後から出た方の売上が落ちるものですが、
↑を見ると分かるように、ホグワーツレガシーの場合は、
2番目に発売されたPS4版よりも、3番目に発売されたswitch版の方が
売れている、ということになります。

switchでは特に、ジワジワと売上を伸ばす傾向が強いので、
今後、PS5版の売上に迫ったり、抜いたりする可能性も
十分に考えられることです。

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半年以上遅れやグラフィックのハンデがあっても…?

ホグワーツレガシーのswitch版は、
売上面で考えると非常に大きなハンデがいくつも
存在している状態でした。

その最大のハンデと言うのが、
「最初に発売されるハードから半年以上遅れての発売」と、
いうことですね。

通常、ゲームソフトは後から移植される場合や、
完全版や追加要素などの追加して移植されるケースを除き、
複数の機種に発売される場合は”同時発売”されるケースが
ほとんどです。

しかし、ホグワーツレガシーの場合は、
そういった体系での発売ではなく、
先に高スペックのハードのバージョンを発売し、
他の機種に関しては後から発売、という体系での発売になっていました。
(後から移植が決まるケース以外でこれは比較的珍しいパターンです)

そのため、通常は発売が遅れるハードであればあるほど
売上面的には大きなハンデとなっていたのは事実です。

どうしても我慢できないユーザーは先に発売されたハード(この場合はPS5など)で
購入してしまいますし、
半年以上待つ間に旬が過ぎてしまって買わなくなってしまう人も
出て来るため、
(どうしても先に他のハード出ていると動画やネタバレも出てきますからね)
”後発”というのはかなり不利ですし、通常、売上は落ちるものです。

また、今回のホグワーツレガシーに関しては
そのスペックの差から特にスイッチ版はグラフィック面でも
当初から心配されており、実際に比較すると他機種版と比べると
グラフィックが落ちていたり、
オープンワールドではなくエリア移動になったり、ロード時間が長めだったりと、
そういった”内容面”でのハンデとなってしまう部分もありました。

しかし、それでも半年以上先に発売されたPS5版の50パーセント以上の
売上を記録することは、この発売の仕方では珍しいですし、
switch版は”予想以上に売れた”ことになります。
その理由は何だったのでしょうか。

switchの方が普及している

まず、要因の一つとしては国内で言えば
switchの方が圧倒的に普及しており、PS5は苦戦している状態です。
国内では特にこの傾向が強く、
ゲームソフト売上ランキング(ファミ通)では上位30位が全て
switchソフトになっているようなことも時々あるぐらい、
switchの勢いは強いです。

コアユーザーはともかく、そうでないユーザーは特に
”自分の持っているゲーム機で出たら買う”という人も多いため、
例え2月と11月の差があっても、
switch版発売まで待つ、というユーザーはそれなりに多く、
”半年以上の遅れ”も、この普及台数の差である程度カバーされたものと
考えられます。

元々ユーザー層はswitch向き

ホグワーツレガシーは、ハリーポッターを題材とした
ゲームです。
そのため、どちらかと言うとコアユーザーが多いPS5ではなく、
本来、ユーザー層を考えればライト層も多く集まるスイッチの方が
合っているのは確かです。

ただ、ゲーム内容自体は比較的スペックを必要とする内容だったため、
その点はPS5などの高スペックハードの方が適任なので、
先にそっちに出た、ということでしょう。

が、元々ハリーポッターのゲームと言うことを考えれば
switchの方がユーザー層とはマッチングします。

そういった”題材”がどちらかと言うと、switch向けだったことも
switch版が売れた理由の一つでしょう。

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PS5本体が高すぎて、新規ユーザーを呼び込めなかった

ホグワーツレガシーはそれなりに話題になっていました。
switch版は、PS5発売当時はもう少し早い発売日でしたが、
それでも数か月の幅があり、
”早くホグワーツレガシーを遊びたいユーザーを引き込む”には
絶好の機会であったと言えます。

実際、switch版を待ちきれずにPS5本体ごと買ったユーザーも
いたでしょうし、実際にそういう人も見ました。

が…本体の売上台数を見る限り、その効果は限定的で
あくまでも”一部のユーザー”しか引き込めず、
結果的には”半年以上待ってでもスイッチ版を買う”というユーザーが
ある程度多い状態になった、というのが結果です。

確かに、
”持ってるハードで発売されたら買う”という人も多いですが、
それでも、もう少しユーザーを引き寄せる力は”本来なら”あったはずです。

が…それを妨害する形になってしまった要素が
”PS5本体が高すぎる”、ということですね。

2023年2月(PS5版発売当時)でも、既にPS5は5万~6万という
ゲーム機としては異様に高い価格設定で、
これではコアゲーマーはともかく、ライト層はなかなか呼び込めません。

実際、switch版のホグワーツレガシーの売上を見ると
”例えグラフィックが良くなって、半年以上早く遊べたのだとしても、
 PS5を買う価値はない”(あるいは買えない)とユーザーから判断されたことになります。

その最大の理由はやはり”高すぎる”ことにあるでしょう。
FF16もそうでしたが、PS5本体はどうも、”ビッグタイトルが出てもライト層を引き込めていない”
という傾向にあり、
FF16の時も見かけましたが”FF16は気になるけど本体が高すぎる”という意見は
よく見かけました。

switch版がそれなりに売れた最大の理由は
”PS5が高すぎて、既存ユーザー以外をあまり引き込めなかった”というのが
現実であるかと思いますし、これが最大の理由と言っても過言ではないでしょう。

”なんでスイッチ版を待つ人がこんなにいるんだ?PS5も普通に買えるのに”という
コアユーザー目線の意見もネットで見かけましたが
コアユーザー目線だと気付かないのかもしれませんが
単純に”PS5本体が高すぎる”の一言が答えになります。

しかも、この後、2023年11月にさらに値上げをし、6万~7万になっているので
PS5では今後も、新規ユーザーの引き込みには苦戦が続くかと思います。

とにかく、値下げをするか廉価モデルを出さないと
ライト層は呼び込めません。

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まとめ

流石にPS5版の方が初週の売上は高かったですが、
国内ではスイッチ版も半年以上遅れかつ、グラフィックなども
落としている状態にも関わらず、なかなかの売上を記録しました。
その理由としては、

・スイッチの方が普及台数が多い
・元々原作がスイッチのユーザー層とマッチしている
・PS5を買ってでもやりたい!という層を(高額すぎるため)あまり呼び込めなかった

ということですね。

PS5の価格が3万~4万(安く買える廉価モデルでもあれば)であれば、
結果は大きく違っていたと思います。

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