半導体不足がゲーム業界に与える影響を分析!スイッチやPS5の運命は…?

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「半導体不足」は、
ゲーム業界にも影響を及ぼす出来事です。

例えば、ソニーのプレイステーション5は
半導体不足なども要因の一つとなり、
2020年の発売以降、その品薄は続いています。

では、どうして半導体不足がゲーム業界に影響を及ぼすのか、
そして、半導体不足が長期化すると、
任天堂・ソニー(プレイステーション)・マイクロソフト(XBOX)に
どのような影響を及ぼすのかを、
それぞれ分析していきます。

※2020年のコロナ禍などを発端に続く「半導体不足」が
 長期化した場合に、スイッチ・PS5・XBOXなどに与える影響を
 分析していきます。
 内容は2022年時点の状況を元に解説していきます。

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半導体不足のゲーム業界への影響

半導体不足は「ゲーム機」の生産に直接影響を及ぼすもので、
「PS5」や「PS4」「ニンテンドースイッチ」など、あらゆるゲーム機に
半導体と呼ばれるものが使われています。

その半導体が不足することにより、
ゲーム機自体の生産が十分に行えなくなり、
それが原因で品薄などを引き起こす…という大きな影響が
ゲーム業界に出てしまうのです。

ハード以外の部分では
一部周辺機器などの生産にもある程度影響が出ていますが、
ソフト自体には大きな影響はありません。

一番の影響としては”ゲーム機自体の生産に響く”ということになります。

では、この半導体不足が長期化すると、
各メーカーはどうなるのか、それをゲーム屋店長経験をもとに
解説していきます。
(※長期化するとどうなるのかの分析であり、実際に長期化した場合
 必ずそうなるとは限りません)

※あくまでも日本国内でのハードの状況です。
海外市場の話ではありませんのでご了承下さい。

ニンテンドースイッチは比較的安泰

まず任天堂サイドのお話から。

任天堂の2022年時点での現行機は、
2017年に発売されたニンテンドースイッチで、
現在も非常に高いペースで売上を伸ばしており、
ソフトは、歴代任天堂ハード最強とも言える売上を
次々と記録している状態です。

任天堂は、ファミコン、スーパーファミコン、Wiiのように
好調なハードもあれば、
64、ゲームキューブ、WiiUなどのように苦しい状況に
追いやられたハードもあり、好調な時期と不調な時期を
行き来している感じですが、
現在の「ニンテンドースイッチ」は非常に好調です。

現在も「人気シリーズの新作」を出せば、軽く10万本、50万本と超える
圧倒的な市場を作り上げており、
現在の状況は「絶好調」とも言えます。

スイッチの場合、半導体不足などが始まる前の、
2017年に既に発売されており、コロナ禍が始まった2020年、
その後の色々な出来事が起きる前に
”既に十分普及している状態”でした。

もちろん、2020年以降、スイッチの生産にも影響は出ていますが
”既に十分に本体が普及している状態”だったためダメージは
最小限で、ソフト自体は普通に作れる状態なので、
”新作ソフトを出せば十分な売上を確保できる”状態が
既に2020年の時点で作り上げられている状態でした。

そのため、任天堂サイドは
仮に半導体不足が長期化しても、他ハードに比べると
ダメージは小さいと言えます。

「スイッチの後継機」を出さず、
このまま半導体不足が解消されるまで、スイッチに新作を次々と発売し続ければ
売上も十分に確保できると思われるため、
そういった意味では半導体不足の”タイミング”は
任天堂によっては不幸中の幸いであったと言えます。

一方、スイッチの後継機の発売時期は、当初の予定より
遅れる可能性が高いと、私は分析しています。
理由としては「半導体不足」で十分に生産できない状況で発売すれば
2020年に発売され、苦戦しているPS5の二の舞になる可能性が高く、
スイッチ自体が非常に好調な状況を維持している中
”リスクを背負ってまで後継機を出す”必要性はない、と私は思います。

メーカーもそういうところは考えているでしょうから
半導体不足が長引けば長引くほど、現在のスイッチの寿命は
長くなるのではないでしょうか。

「スイッチの後継機」を無理に発売して
上手く生産できず「今のスイッチの好調」も崩してしまったら
自滅するようなものですからね…。

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プレイステーションにとっては非常に厳しい

ニンテンドースイッチとは対照的なのが
ソニーのプレイステーションで、
ソニーは2020年に「プレイステーション5」を投入しました。

既にコロナ禍に突入しており、半導体不足などの影響を
非常に大きく受けることになってしまい、
発売当初から十分な供給が出来ずに、
転売行為などの横行も加わって
「まともに普及させることができていない」状況です。

販売台数は伸びてはいますが、転売行為などの横行で
ユーザーの手になかなか渡らず、
ソフトの売上は2022年現在でも未だに、PS4版の方が
多い状況で「新ハードへの移行」はお世辞にもうまく行っていない、
と、そういう状況です。

その影響もあり「最初はPS5専用で発売予定だったソフト」が
「PS4版の発売も後から決定する」状態が相次いでおり、
プレイステーションを展開しているソニーの注目タイトルであった
「グランツーリスモ7」や「ホライゾン」なども、
後からPS4版の発売も決定し、同日に発売しています。
(※これは今までのプレステではほとんど見られなかった光景です)

このまま半導体不足が続けば
「PS5への移行」がいつまでもできない状況が続き、
結果的にプレイステーション5自体、非常に苦しい状況になります。

また、PS5を発売してしまったことで、PS4自体の生産も減っており、
加えて「PS5が買えるまでPS4では新作は買わない」層も一定数いるため、
PS4の展開やソフトの売上にも影響を及ぼすという、
「新しいハードへの移行が上手くいかず、PS4の足も引っ張ってしまっている」
という最悪な状況に陥っています。

スイッチとは違い”十分に普及する前に半導体不足が直撃した”ため、
タイミングとしては任天堂は対照的に
”最悪のタイミング”で半導体不足が長期化していると言えます。

このまま続くと、プレイステーション自体に大きな悪影響を
及ぼしかねない状況と言えます。

XBOXは元々限定的な展開

残るXBOXは、元々日本国内での市場は小さく、
一部のユーザーの評価は高いものの、
一般的な部分にまで浸透しているハードではありません。

最新のXBOXSeriesは2020年発売で、PS5と同じように
時期としては最悪のタイミングでしたし、
生産にも影響は出ていると考えられますが、
一つ前の「XBOXONE」からは、日本国内での売上は
かなり縮小してしまい、
一般的なユーザーにはあまり認知すらされていない状態です。

そのため、XBOXSeriesは半導体不足の中でも
「XBOXONE」よりも売上は高い状態が続いており、
少なくとも日本国内においてはあまり大きな影響が
出ているとは言えません。

元々、売り上げ規模も、任天堂・ソニーハードと比べると
相当小さいので、”国内”だけで言えば
半導体不足が長期化しても、あまり影響はないと言えるでしょう。

半導体不足があってもなくても、そう極端に
日本国内での展開・売上が変わるとは思えません。

ユーザーの評価は高いですし、良いハードですが、
日本国内では”売上”自体は厳しい状態がXBOXONE以降は特に、続いています。
(XBOX360はある程度売れてましたが…)

まとめ

半導体不足が長期化した場合、
任天堂は「スイッチの次のハードの発売を遅らせて、スイッチの好調をこのままキープ」
し続ければ、大きな問題はないと思いますし、
WiiUの時代が今なら大変でしたが、絶好調なスイッチが今であったことで、
非常に”不幸中の幸い”と言える状態になっています。
後継機を変なタイミングで出したりしなければ、大きな問題はないでしょう。

一方、ソニーは「最悪のタイミング」で半導体不足に直面しており、
PS5の普及に大きな影を落としています。
PSの普及の観点で考えると、一刻も早く半導体不足解消か、ソニー自体の
半導体不足解消以外の対策が必要になるかと思います。
予想以上に長期化した場合、”プレイステーション”の存続にも関わってくるかもしれません。

XBOXに関しては元々国内市場での存在感は大きくないため
あまり大きな影響は出ていないように思われます。

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