PS5 Slimは値上げではなく値下げをするべきだった!その理由は?

この記事は約7分で読めます。

2023年11月に発売された
新型のプレイステーション5は、
薄型モデルであるにも関わらず
”値上げ”に踏み切り、プレイステーション5の価格は
さらに上昇する結果となってしまいました。

しかし、発売後、早くも週間売上台数は落ちつつあり、
発売2週目にして、既にニンテンドースイッチの売上を
下回ってしまっているなど、国内では厳しい状況が
続いています。

もしも、国内での普及を狙うのであれば、
更なるコストカットと共に”値下げ”をするべきでした。

値下げするべき局面で、値上げをしてしまったことで、
今後、国内におけるPS5は非常に苦しい状況に
陥る可能性は高まってしまったと言えるでしょう。

どうして、PS5は値下げするべきだったのか。
この点を解説していきます。

スポンサーリンク

メーカーも苦しいのは事実。しかし値下げをするべきだった

プレイステーション5は元々高スペックですし、
そこに円安やら物価高やら、色々なことが
重なってしまい、メーカー自体が苦しいのは
事実ですが、”それでも”PS5は薄型発売時に値下げを
するべきでしたし、
値下げをしていれば、今頃は売上ペースもかなり上がり、
PS5の普及に弾みをつけることができていたでしょう。

しかし、現実は薄型発売時に値上げ。
この決断は”国内でのPS5の未来を決定づけてしまった”と言っても
いいでしょう。

苦しい状況の中、どうやって値下げをするべきだったのか、
苦しくても値下げをするべきだったのは何故か、
それを見ていきましょう。

そもそも、元々の価格が「ゲーム機」としては高すぎる

元々、価格がある程度抑えられていた商品が、
値上げするのであればともかく、
プレイステーション5は”値上げ前の時点から”
ゲーム機としては異常に高い価格設定となっていました。

元々、5万前後に到達するようなハードのほとんどは
国内のゲーム市場では”その世代のトップ”に立つことは出来ておらず、
かつてのプレイステーション3も発売直後は非常に高額だったことが
ネックとなり、PS1~PS2で続いたトップの座から転落することに
なりました。
終盤、値下げである程度巻き返しすることはできましたが
それは値下げをしたからこそ、です。

ですので、PS5も値下げをすれば巻き返しの可能性はありましたが
値下げどころか、2度に渡る値上げをしてしまい、
5万~6万、6万~7万と、さらに高額化しています。

どんなにスペックが高くても、この価格だと
特に一般層のユーザーからは見向きもされなくなるので、
価格設定自体が”大衆向けのゲーム機を目指すなら”
「無理がある」わけです。

もし、PS5がコア層向けに舵を切ったならそれはそれで良いのですが
そうなければ、国内でトップに立つことは今後、難しいでしょう。

既に”高すぎ”と言われるような価格だったPS5が
薄型発売時にさらに値上げ、というのは
一般目線で見れば”かなり厳しい”のです。

スポンサーリンク

様子見ユーザーの心を折ってしまった

PS5は高額な価格設定や、PS4との縦マルチが多いこと、
品薄のまま2年以上経過していた(現在は解消)ことから、
”様子見”していたユーザーもそれなりに存在していたと考えられます。

実際に薄型(これまでのPSの傾向からすれば値下げもされる)が
出たら買う、というユーザーはそれなりにいました。

実際、既に一度値上げされてしまっていましたし、
最低限価格が戻ったら、あるいは安くなったら、と
考えていた様子見ユーザーはいたでしょう。

しかし”薄型が出れば値下げされるだろう”と期待していた
ユーザーの期待とは真逆の”薄型が登場して値上げ”という
最悪の選択をしてしまったことで、
”じゃあもういいや”と、なってしまったユーザーはそれなりに
いたでしょうし、実際にそういう人も見かけます。

品薄が解消され、FF16のような大型独占(発売時)タイトルも
発売されたことで、PS5が”とてもほしい”ユーザーには
既に行き渡りつつある状況です。

今後は”PS4からの移行に消極的なユーザー”や
”その価格から購入を躊躇しているユーザー”など、
”購入にそこまで積極的ではないものの、何かのきっかけで購入する可能性のあるユーザー”を、
引き入れていく必要があったのですが、
”薄型発売+値上げ”という最悪の決断をしてしまったことで、
これらのユーザーを一気に引き離してしまい、
今後の普及に大きなハードルを作り上げてしまった、そんな状況に
陥っています。

実際、薄型が出れば値下げされるから
その時に買おう、と思っていたユーザーは、
”薄型が出たのに値上げ”という、まさかの結果に
”あぁ、じゃあもういいやPS5は”と、失望している
ユーザーもいるわけです。

勿論、薄型を出す時に値下げしなければいけない、なんて
ルールはありませんし、
ユーザー側の勝手な期待ではあるのですが、
”国内で普及させたい”のであれば、それはしなければならない道であり、
真逆の方向で、”様子見だったユーザーを門前払い”してしまったことは
今後に大きく響くのは、間違いないと言えそうです。

とにかく「値下げ」が必要

国内でPS5が巻き返すには、とにかく”値下げ”が必要です。

2度目の値上げを行ったままの状況では、
2023年⇒2024年の年末年始終了後は、
”薄型発売前”よりも売上ペースは落ちることでしょう。

ライト層がPS4から移行せず、コア向け以外のゲームは
PS4との縦マルチを余儀なくされます。
龍が如く7外伝の売上もその証拠で、未だに半々の売上かつ、
2週目以降はPS4版の方が売れている
(※コアユーザーほど1週目に買うユーザーが多いため、
2週目以降に逆転する現象はPS4にライト層が多く残っていることを
示しています)

6万~7万の価格帯のままでは
”どんなに高スペックでも”
”どんなにソフトを揃えても”
一般層への普及は難しいです。

今からでも遅くはないと思うのでやはり、
段階的に値下げをするか、XBOXSeriesSのような廉価モデルが
必要になるでしょう。

「わざわざ低いスペックなんていらない」と言うPS5ユーザーも多いですが、
”廉価版PS5”を出せば確実に売れますし、普及します。

ホグワーツレガシーというソフトも、PS5版よりswitch版の方が半年以上後でしたが、
それでもある程度売れましたし、待っているユーザーも多かったぐらいに
「ゲーム機の6万・7万」はハードルが高すぎるのです。

スペックを削ってでも、コントローラーを有線化して
振動やその他の機能を全て取り払ってでも、
コストカットしていくことは、PS5の今後の課題です。

現行モデルのほかに、廉価モデルを用意するのが
一番現実的な対策になるのではないでしょうか。
(円安や物価高で苦しいのは分かりますし
今と同じものを値下げするのは厳しいのでしょうから
廉価モデルを作ることで対応するしかありません)

この状況のままだとどうなるの?

海外ではともかく、国内では厳しい状況が続くと考えられます。

新型発売後、最初の年末年始を越えたあと、
年末年始需要も終わったころからは、”非常に厳しい”状況が
続くでしょうし、本体売上だけ見れば
”薄型を出さない方がよかった”と言えるような
売上になっていくでしょう。

結果、PS4ユーザーはいつまでも残り続け、
移行も進まないため、
主に国内メーカーのタイトルを中心に
「PS4との同時発売=縦マルチ」を継続していくことに
なるかと思います。

この記事執筆時点で一番売り上げ規模がPS系では多いタイトルの
「龍が如く7外伝」も、ほぼ5:5の売上で
2週目以降はPS4版が逆転している状態ですから、
PS4版を出さないと売上が激減することを意味していますし、
なかなか切ることもできないでしょう。

よく、コアユーザーを中心に
「早くPS5に移行してほしい」という意見も見受けられますが
「6万~7万のままじゃ無理ですよ」と言うのが答えになりますし、
”まず値下げ”しないと、PS5の本領発揮はいつまでもできないままに
なってしまいます。

まとめ

薄型の発売時に値上げではなく、値下げをしていれば
週間売上台数もかなり伸びたと思いますし、
いよいよ”本格的にPS5への移行が完了する”流れに
なっていったと思いますが、
まさかの”逆”に進むとは驚きでした。

色々なゲーム機を販売店時代も含めて見て来ましたが
これだと正直、かなり厳しいと思います。

コアユーザーだけを相手にする方針に変えたのなら別ですが、
そうでないのであれば軌道修正が必要な局面です。

タイトルとURLをコピーしました