救急車…いざと言うときのために
必要になるあの救急車です。
皆様は乗ったことがありますか?
それともないですか?
別に、乗らなくて済むなら、
できるだけ乗りたくない乗り物であることは
確かだと思います。
身の回りの誰かが運ばれているにせよ、
自分が運ばれるにせよ、
良いことではありませんからね・・・。
ですが、そんな救急車。
間違った利用によって、現場も困っているようです。
先日、訪れた病院にも
「救急車の安易な呼び出し」に問題提起するポスターが
貼られていました。
今回は、救急車について考えて見ましょう。
安易な呼び出しが問題になっている
最近では、救急車の安易な呼び出しが問題になっているようです。
本来であれば、救急車を呼び出す必要が無いのに、
救急車を呼び出してしまい、結果的に本当に必要な人たちの
ところに、救急車が駆けつけるのが遅くなってしまう・・・
そういうことが、起きているようですね。
まぁ、重病だと思って呼んでしまったけれど、実は重病ではなかった、
という場合は仕方がないことだとは思いますが、
そうではないのに、安易に救急車を呼び出して、救急隊員に
迷惑をかけたり、本当に救急車が必要な人たちのところに
救急車が到着しなくなってしまう!という事態は
大問題であると思います。
この安易な呼び出しについて、色々な点を見ていきたいと思います。
軽度の人の呼び出しが一番多い…!
病院に貼られていたポスターによれば、驚いたことに
”軽度の症状”だと診察された人の呼び出しが、一番多くの
割合を占めている、ということですね。
つまりは、救急車が出動して、病院に運び込まれたけれども、
実際には大した病状ではなかった・・・と診断された人の割合が
圧倒的に多かった、とそういうことになるわけです。
もちろん、重傷者よりも、中度な患者が、
そして中度な患者よりも、軽度な患者の方が全体を占める割合としては
多いでしょうから、当たり前なのかもしれませんが、
それでも全体の約半分を軽度な症状の方が占めている、というのは
少し真剣に考えなければいけないことなのかもしれません。
恐ろしい理由で救急車を呼ぶ人たち
救急車を呼ぶ人たちの中には、恐ろしい理由で
呼ぶ人たちも居るようです。
ポスターに例が書かれていたのですが、
「入院予定日にタクシーで病院に行くとお金がかかるから
救急車を要請した」だとか、
「怪我をしてしまった際に、傷口からはもう
何も出ていなかったけれど、救急車を要請した」(要約)だとか、
そんな事例が書かれていました。
一人で不安だったから、みたいな理由もありましたね・・・。
流石にこれはちょっと酷すぎでしょう。
常識的に考えて、救急車を呼ぶべきタイミング、
救急車を呼ぶべき案件ではないことぐらい分かりそうな気が
するものですが、感覚が麻痺しているのでしょうか。
こういった理由なのであれば、まだ
「重病だと思って呼んだけど大したことなかった」という人の
気持ちの方が分かります。
テレビの特集でも昔やってましたが、
本当にとんでもない理由で救急車を呼ぶ人って
いるものなのですね…。
本当に必要な人のもとへの到着が…
こういう、必要も無いのに救急車を呼ぶ人が
増えれば増えるほど、救急車は
”本当に必要としている人”のところに到着できなくなってしまいます。
当たり前のことですが、その他の場所で時間をとられるわけですから、
必要な人のところへの到着がどんどん遅れてしまうわけです。
現在のところ、東京が一番到着が遅い地域みたいですね
(交通事情とかもあると思いますが)
必要ないのに救急車を呼び出すような人が今後も増えれば増えるほど、
本当に救急車を必要とする人のもとに救急車が到着するのが
遅れてしまうわけです。
急病人は本当に1分1秒を争うようなときも、実際にあります。
そんなときに、大した用もないのに救急車を呼んでいる人のせいで、
到着が1分遅れて、その1分が仇になったりでもしたら…。
法律上、そういうことがあっても罪に問われるようなことは
ないとは思いますが、
間接的に人の命を奪っていることにも繋がると思いませんか?
この点は、ちゃんと把握して、
注意するべきです。
救急車は便利屋ではない
勘違いしている人も居るのではないでしょうか。
救急車は決して、便利屋ではありません。
何でもかんでもお願いする人たちではなく、
あくまでも、緊急の際に呼ぶものです。
気軽に呼べるからと言って、
自分のワガママのために、救急車を呼び出したりだとか
(上で言うタクシー代がもったいないから、みたいな人は
完全なワガママですよね)、
寂しいという理由で救急車を呼び出したりだとか、
(救急車の趣旨を完全に勘違いしています)
そういうことは絶対にあってはならないのです。
もしも、そういうことで人を呼び出したいのであれば
それは救急車ではなく、本当の便利屋にでも依頼するべきことでしょう。
救急隊員の本来の仕事ではありませんし、
口では言わないでしょうけれど、うんざりしているとは思います。
救急車は便利屋ではない。
このことは常識として理解しておくようにしましょう。
緊急時は呼ぶ!
ただ、緊急時は遠慮なく救急車を呼ぶようにしましょう。
そのための救急車ですからね。
また、”重病かもしれない”ケースでも救急車は呼んでも
良いと思います。
もちろん”軽度”だと分かりきっている場合は別ですが
素人判断では危険な場合もありますからね…。
「救急車を軽度なもので呼ぶと怒られる」…と、
”重病”か”軽度”が判断もできないまま呼ぶのを躊躇うと
結局、手遅れになってしまう可能性も0ではありません。
仮に軽度なものであった場合も、
最初は重病に感じた場合は、
やむを得ないものだと思います。
↑のようなとんでもない理由で救急車を呼ぶような人たちは
“本当に救急車が必要な人たち”が
救急車を要請するのを躊躇するようになってしまう可能性も
持っているように思います。
やはり、色々な意味で良いことではありませんから、
救急車を安易に呼ぶ人は、自分のしていることを
しっかりと反省するべきではないでしょうか。
もしも自分が緊急の立場だったら…
こういう、”どうでもいい”ようなことで救急車を
呼ぶ人たちは、恐らくは”自分がもしも緊急の立場”に
なった際に、救急車の到着が遅れれば、
救急隊員に対して、物凄い勢いで文句を言うのでしょう。
もしも自分が、自分の身の回りの人間が
救急車を必要としているときに救急車が到着しなかったら…。
そのことを一度、良く考えてみるべきではないでしょうか。
話は違いますが、お店のお客さんなどでもよくいたのですが
”多くを求める人”ほど、
”自分に対しては甘く、適当”であることが多いです。
そして、そういう人たちが救急車の現場を疲弊させ、
無駄なことで救急車を要請し、本当に救急車が必要な人たちを
困らせるのです。
一度、救急車とは何たるかを学びなおしてから
出直してくるべきではないでしょうか。
決して、救急車は便利屋などではないのですから。
まとめ
病院に”救急車の現状”がポスターで貼られる…ということは
よほど、現場は困っている、ということの表れなのだと思います。
身勝手な理由で救急車を要請する人が、それだけ多いということ
なのかもしれません。
“無料で呼べる”と言えばその通りですが、
それは緊急事態の際に利用するためにそうなっているのです。
決して、市民が無料で利用するためのお役立ちサービスなどでは
ないのですから、その点はしっかりと理解しておく必要が
ありますし、利用側のモラルも問われるのではないでしょうか。
もしも、急病の方が1分の遅れで助からなかったとしたら、
用も無いのに救急車を呼んだ人が”間接的”に命を奪っているのです。
〇救急車関連のその他の話題〇
・救急車を呼ぶときはどうすれば?
救急車を呼ぶときにはどんなことを聞かれるのか、実体験も元に解説します。
・車で走行中に救急車がやってきたら…?
走行中に救急車がやってきた場合、どうすれば良いのかを解説します。
・夜中に救急車の音が気になって眠れない場合の対処
夜中に救急車の音が気になる場合の対処法を解説します。
・救急車が逼迫している際に個人ができること
救急車の台数が足りずに逼迫している際に個人で出来ることは…?