円安の中プレイステーションが国内で生き残るためには?

この記事は約6分で読めます。

プレイステーションの現行機・
プレイステーション5は、
円安などを要因とした物価高によって
価格が跳ね上がってしまい、
ゲーム機としては非常に高額な価格設定になってしまっています。

ゲームとしては前代未聞の値上げを2回も実施するなどして、
一般層への普及が遅れてしまっているのも現実です。

勿論、円安などコストが上昇する要因が複数存在する中、
価格が上がってしまうのは、仕方のないことではあるのですが
その結果、売れるかどうかはまた別問題です。

これから先、もしも円安などが続くとすれば
プレイステーションが国内で生き延びるためには
どうすれば良いのでしょうか。

この点について解説していきます。

スポンサーリンク

円安が理由でも高いものは高い

一般層のユーザーからすれば、
円安が理由でも「高いものは高い」というのが
一般的な考え方になるでしょう。

実際問題、ゲーム機に6万~7万程度の価格は
非常に高額であり、
ネット上でも”高すぎる”という声は聞きますし、
(もちろんネットなので元々買う気がない人も騒いでいるとは思いますが)
現実でもその声は良く聞きます。

また、私がゲーム店勤に勤務していた時代に発売された「PS3」も
初期モデルは非常に高額でしたが
その時ににも、お客さんから”PS3は高すぎる”という声を多く聞きました。
PS5も同様に高額なので、今もそう言われていることでしょう。

コアユーザーの中にはよく
「この円安の中でこの価格なのだから、むしろ他国に比べれば安い」とか
「値下げされているようなもの」とか言う人もいますが
そんな考え方をする人は極めて稀であり、
一般ユーザーは”高いものは高い”という考え方しかしません。

円安が理由であろうと、5万⇒6万に上がれば
それは値上げであり、
世間はそう受け止めるので、
円安だからと価格をどんどん跳ね上げて行けば
やがて、国内のゲーム市場でのプレイステーションの居場所は
なくなってしまうでしょう。

国内の消費者はドルで買い物をするわけではありませんから、
”円安だから仕方がない”とはならないのです。

それを踏まえた上で、プレイステーションは
円安が続くのであれば、この先の立ち振る舞いを考えていく必要があります。

このまま「円安・物価高だから仕方ない」で放置すると…?

プレイステーションがこの先も
円安や物価高を理由に”何の対策もしなかった”場合に関しては
国内でのプレイステーションの市場は縮小する一方であると
考えられます。

既に、海外と比較するとswitchとPS5の売上の比率などにも
大きな差があり、
国内では特にswitchが好調、一方のPS5は苦戦(海外と比べて)の
傾向が浮き彫りになっています。

ハードのスペックに問題はなく、品薄も解消され、
ソフトも揃ってきているにも関わらず、
毎週の売上はほぼ常にスイッチを下回り続けていて、
ビッグタイトルが続いても、それでもswitchを下回り続けている有様です。

つまり”この価格では日本国内で一般層に幅広く普及するのは難しい”と、
いうことを示しています。

今の価格でさえ、そのような状況になっているので
この先、メーカー側で出来る対応を行わずに
「円安だから」「物価高だから」と、高額路線を続ければ
国内におけるプレイステーションはますます衰退していくことに
なると考えられます。

この先、PS6などの新商品がいずれ出て来るとして、
それがさらに高額になったりすれば、
完全にコア層向けの一般には普及しないハードになってしまいますし、
それでもその流れを続けるとなれば
残念ながら国内ではかなり”マニアックな商品”になってしまうでしょう。

それこそ、”海外では売れているのに国内では普及しない”状態の
XBOXと似たような環境にどんどん近付いていく可能性は非常に
高いと考えられます。

スポンサーリンク

一般層のニーズに応える商品展開が重要

もしも、円安・物価高の世界で、↑のようなことを
避けるのだとすれば、
”円安や物価高が自然に落ち着くのを待つ”のではなく
メーカー側が自分たちでできることをしていく必要が
あります。

ただ、あらゆるコストが上昇している中で
既存モデルを値下する、というのはなかなか難しいのだとは思いますから
(それが出来ればそれが一番良いですが)、
極限までコストカットした”一般層のニーズに応える廉価モデル”を
発売するのが、やはり一番ベストな選択肢と言えるでしょう。

PS5でもそうですし、PS6以降も高額路線が続くのであれば
”本来のモデル”(高額)と”機能を極限まで削ったモデル”(廉価モデル)の
2通りで展開していくことが望ましいです。

性能に大きな差をつけてしまうことは、
XBOXSeriesのように”最初から”やらないと無理
(既に発売されたゲームが対応できない)ですが、
ゲームの動作に関係のない部分であればPS5でも十分に可能で、
極限までコストを削ることで廉価モデルを発売することは可能なはずです。

付属のコントローラーを有線の安いものに変更し、
PS4との互換の廃止、ブルーレイなどの再生機能も廃止、
本体の保存容量の削減、ゲームプレイ自体に直接関係のない機能を全て廃止するなど、
十分にコストを削ることは可能です。

それでも、一般層は全然気にしない人も多いですし、
”最低限、プレイすることさえできれば”本体は売れます。

もしも円安・物価高がこの先も続くとなれば
この先”2方向での展開”をしていくことは
日本国内で生き残るためには非常に重要なことになりますし、
国内でのシェアを維持していくのであれば、やらざるを得ないハズです。

この先、ゲーム機は高額ハードの場合は
”コアユーザー層”と”一般層”、それぞれに向けたモデルの
発売が重要になっていきますし、
それをしなければ、ゲームはコア層の遊びになってしまい、
やがて業界全体が衰退していくことになってしまいます。

開き直って海外中心での展開にシフトする可能性も?

日本国内でのゲーム市場云々は考えずに、
プレイステーションの存続・発展だけを考えるのであれば
”廉価モデルを出さないと上手くいかない国内市場”を諦める、という手も
あるにはあります。

国内ユーザーとしては寂しいところですが
”日本でのヒットを諦めて海外を中心とした展開にシフトしていく”と、
いうことですね。

確かにPS5は高額ですが、現在も海外を含めれば高い売上になっていますし、
海外では順調に売上は推移しています。

円安で価格が上がるのは国内特有の事情ですし、
海外ではある程度高額でもそれなりに売れることも多いために、
今後、国内市場を諦めて海外中心で展開していくのであれば
円安・物価高でも海外でシェアを伸ばすことはできると思います。

ただ、そうなれば日本国内ではPSとXBOXは、
”海外では売れているけど、国内では厳しい状況”となり、
国内では任天堂ハードだけが幅広く売れる、と、
そんな展開になっていくと思われます。

プレイステーションが今後どちらの道を選ぶのかは分かりませんが、
円安や物価高が続く以上は、

・廉価モデルなどを発売し、コア層と一般層向けそれぞれに商品を展開する
・国内での幅広い普及を諦めて、海外中心で展開する

の、どちらかしか、道は残されていないのではないかと思います。

まとめ

高額のハードは、国内では
普及がどうしても鈍ります。

実際にPS5は国内では伸び悩みが続いていて、
ソフトの売上にも陰りが見えている状態なので、
国内で伸ばそうとするのであれば
あとは価格面をどうにかするしか道はありません。
(既に、ソフトはかなり増えていますが
それでも普及が鈍いわけなので、後は価格をどうにかするしかないのです)

タイトルとURLをコピーしました