”ゲーム機”を発売日前日などに
フラゲすることはできるのかどうか。
この点を、元ゲーム店の店員・店長経験をもとに
解説していきます。
以前、ゲームソフトのフラゲの記事で書いたように
ゲームソフト自体は、フラゲ販売をしているような店舗も
ごく一部にありますが(※ただし、メーカーからペナルティが課せられます)
ゲーム機本体となると、それ以上にハードルは高まります。
ニンテンドースイッチ2やプレイステーション5など、
色々なハードが世の中に存在しますが、それらの発売時に
フラゲ販売をしているようなところはあるのかどうか、
もしメーカーに気付かれた場合はどのようなことになる可能性があるのか、
これらを詳しく解説していきます。
ゲーム機のフラゲは、ほぼ「不可能」
昔の場合はともかく、現代において
ゲーム機のフラゲは、ほぼ「不可能」です。
と、言うのも現在のゲーム機は、
ネットにつないで利用するものが多いほか、
SNSなども普及していることから、
フラゲ販売をすれば”ほぼ確実に”、”どこかの店が売った”と
メーカー側も察知するでしょう。
本来、メーカー側から固く禁じられている行為ですし、
ゲーム機(ソフトも本来NGです)のフラゲ販売を行った場合は、
お店側に非常に大きなリスクが生じるために
基本的に、現代においてゲーム機のフラゲ販売を
しているところは”まずない”と、言えます。
(ゲームソフト自体も、SNSの普及や発売日当日アップデート、
オンライン対応のソフトなど、フラゲ販売は困難になりつつあります)
このようなことから、
”新ハードのフラゲ”は、ほぼ不可能である状態となっています。
では、もう少し詳しく、ペナルティや実例、
到着するタイミングなども販売店店員の経験から
お話していきます。
店舗には「前日~2日前」に到着している
まず、新しいゲーム機ですが、
店舗には前日~2日前には到着しています。
(超大手だともっと早い可能性も0ではありませんが)
ゲームソフトもそうですが、
基本的には前日に到着するものが多く、
到着後に入庫処理だったり、在庫のストックの置き場所を考えたり、
そういった作業をしていきます。
当日着だと、間に合いませんから
前日にお店に届く感じですね。
ゲーム機の場合も同じで、
基本的には前日に届いていて
私がゲーム販売店に勤務していた当時発売された
プレイステーション4やプレイステーションVita、XBOXONEなども
前日に到着しています。
一方、任天堂系の商品は「2日前」に到着することもあり、
当時発売された3DS系やWiiUなどの中には
前日だったり、2日前だったりするものもありました。
いずれにせよ、遅くて前日の午後、
早ければ2日前の午前中にはゲーム機も到着していることになります。
ただ、最初に書いた理由からフラゲ販売をしているお店は
ほとんどないとは思います。
ゲーム機のフラゲ販売をした場合のペナルティは?
ゲームソフトとゲーム機は基本的には同じ扱いですが、
メーカーから”発売尊守のお願い”の紙が封入されていることもあり、
”発売日は守れ!”と、そう言われている状況です。
が、フラゲ販売を実際にしているところも(特にソフトは)あり、
そういったことが”発覚すると”メーカーから
ペナルティが課せられます。
私が勤務していたお店ではそのようなことはありませんでしたが
ペナルティとして、
・入荷数の削減
・販促物の削減
・到着タイミングを遅らせる
等の対応が取られることになっています。
(これは、メーカーごとによって異なり、悪質性などによっても
どんな対応かは変わります)
入荷数の削減、というのは
”人気商品の入荷数を減らされる”ということで
例えばドラクエだったりマリオだったり、ゲーム機だったり
そういうものの入荷数が減らされることになるので、
お店に大打撃となります。
販促物の削減は、お店で告知するためのPOPやポスターも
メーカーから送られてくるのですが
それの数が減らされ、結果的にお店で宣伝をすることが
難しくなっていき、販売においてこれも不利になっていきます。
そして、最後の”到着タイミングを遅らせる”というのは
フラゲ販売をしているお店に対しては
新作の到着を”当日”にするという処置で、
これをすることにより、フラゲ販売を絶対に阻止することが
(メーカー側からすれば)できるほか、
お店側からしてみても、当日着になると、
発売日当日の朝から販売することが出来なくなり、
大きなペナルティとなります。
(当日着になってしまうと、午前中着に指定されていたとしても
開店に間に合わない可能性もありますからね)
このように、フラゲ販売をすることによって、
それがソフトでも、ゲーム機本体でも
メーカー側に知れ渡れば”ペナルティ”が課せられることになります。
特に、新しいゲーム機をフラゲ販売した場合、
メーカー側としてもより重いペナルティを与える可能性もあり、
基本的に、新発売のゲーム機を発売日前日に売るという
あまりにもリスクが大きな行為をするお店は現代においては
ないと、ほぼないと考えられます。
本体のフラゲ販売がより難しい理由
ソフトよりも本体のフラゲ販売がより難しい理由としては
下記の通りです。
・話題になりやすい
ソフト以上に、新発売のゲーム機は話題になりやすく
フラゲ販売をした際のお店側のリスクが高まります。
購入した側も、当然ゲームソフトの新作以上に話題にする可能性が
高いために、フラゲ販売が広まるリスクがソフトに比べて
飛躍的に高いです。
・商品自体が大きい
ゲーム機にもよりますが、商品自体が大きいために目立ちやすいです。
メーカーの方が偵察に来た際には1発でバレるでしょう。
・メーカーの目も厳しい
当然、メーカーとしてもゲーム機の発売は大きな出来事ですから、
メーカーの担当者などがお店に来る可能性も高く、
この点もゲーム機のフラゲ販売が難しい理由の一つです。
・オンライン関係
これは、最近のゲーム機ならではですが、
オンライン接続などが必要だったり、発売日前だとサービスが
正常に動作していない可能性などもあり、
予期せぬ事態に繋がる可能性もあります。
これも、リスクとなりますね。
・フラゲ販売しなくても売れる
これも最近ならではと言えますが
ゲーム機は、最近では抽選販売が中心になるぐらいに
最初は売れるので、そもそも”リスクを取ってフラゲ販売する意味”が
お店にはありません。
この点もゲーム機のフラゲ販売が行われない理由の一つになります。
このようなところでしょうか。
ゲーム機の前日販売は基本的には行われない理由が多く存在しており、
基本、今の時代にやっているところは限りなく少ないと思います。
ゲームソフトのフラゲ販売をしているところも…
私が店員時代、フラゲ販売をしているお店を複数把握していましたが
”ゲーム機”に関してはフラゲ販売をしないようにと、本部からも
固く通達が出ていました。
ゲームソフトのフラゲをやっているお店でも
ゲーム機の新発売の日にはそれをしないようにしていたので、
今の時代はさらにリスクが膨らんでいますし、
ゲーム機自体の”前日販売”のようなものは
まずありえない、と思っていただいて良いかと思います。
リスクが高すぎますし、しなくてもどのみち売れるので
お店からしてもする意味がありません。
まとめ
ゲーム機の前日販売を現代において
行っているお店は、まずないと考えられます。
元々、今のような抽選販売が主流かつ、
オンライン接続が必須に近い状態ではなかったような頃でも、
ゲーム機のフラゲ販売は避けるところが多かったので、
今の時代において、リスクを取ってまで
ゲーム機を1日前に売り出したりするお店は
”ほぼない”と思います。
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